全国指導者研究会 その3
今回の研究会は弾くよりも『考える』時間が多く設けられていました。
鈴木先生が亡くなられてから会長が何度か代わり、その時々で新しい試みが試されます。そしてそのタイミングで認定された指導者は、直接鈴木先生のレッスンを受けてはいないので迷う事もあるでしょう。
若い指導者にとっては、80歳を超える大ベテランの先生方の存在は本当に有難いはずです。一般社会ではすでに職を辞し悠々自適な引退生活を楽しんでいるであろう年齢でもスズキにおいてはまだまだ現役です 笑(鈴木先生の定年は150歳とも言われていました!)
『我が子をヴァイオリンの弾ける道具にしてはいけません。』
鈴木先生の言葉です。先生は常にスズキは「音楽教育」ではなく「人間教育」です、と仰っていました。
それでもスズキにおいて1番大切なのは音である事には変わりありません。もちろん音の研究は外せません。
そしてもうひとつ外せないのはアンサンブル。
館先生の講義では「歌の合奏曲集」を使って4部合奏を勉強しました。お互いの音を聴き合いながら綺麗な和音を目指します。そのためひとパート1人で責任を持って弾くよう要求されます。
ここでは若い先生方がステージに乗り先生のレッスンを受け、私たちは客席から鑑賞。ラッキー 笑
もうひとコマ、豊田先生による室内楽の講義。
教本にも採用されているモーツァルトの弦楽四重奏曲。7巻でお稽古するのは第3楽章ですが、今回は第1楽章もやりました。1楽章は事前に指示されていた先生方が担当し、3楽章を指導者全員で演奏しました。
ここへきてついに!私も楽器を弾きました!…ほんの数分でしたがね 笑
館先生も豊田先生も仰っている事は鈴木先生と同じです。アンサンブルを綺麗にするためには
『お互いを尊重し受容しなければ出来ません。』
そうなんです。アンサンブルをお稽古する事は「争いごとをなくす」ために必要不可欠。豊田先生は夏期学校の授業でもそう仰っていました。
たかが子どもたちのアンサンブルで「世界平和」を語るなんておかしいかもしれませんが、鈴木先生はいつも本気でした。…すごいですよね。普通は少し恥ずかしくなっちゃったりしてなかなか大きな声で言えません。
でも豊田先生もそれを継承し常に私たちに説いて下さいます。私たちも臆せず話していければいいのですが…。
月曜から始まった全国指導者研究会。最終日は保護者の方とのコミュニケーションの取り方の勉強でした。
パネリストの先生方と一緒に考えます。(こんなにギュウギュウに座らなくても…笑)
以前に比べて色々なタイプの保護者の方がおられます。時代の変化と共にこちらも変わらなければいけない事もあります。ただレッスンをしていれば良い時代は終わったのでしょうね…なかなか難しいですね。
色々な事を考えさせられた今回の指導者研究会。技術的に目新しい事はありませんでしたが『継承と再創造』というテーマに恥じない充実した内容でした。
また来年に向けしっかり頑張ろう!
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