スズキ・メソードの新しいパンフレットが完成!
このたびスズキ・メソードの新しいパンフレットが完成しました!
教室にどのような指導者が所属しているかなど見学に際して各教室独自のパンフレットを用意しているところがほとんどですが、今回作られたものはスズキ・メソードの理念を分かりやすく解説したものとなっています。
早速、詳しく見ていくこととしましょう!
民族多様性を感じられる表紙

今回の表紙コンセプトは「民族の多様性」
世界に拡がるスズキ・メソードにふさわしい明るい素敵な表紙になりました。
表紙下部には新しく作られたロゴも入り以前と比べると全体的に幼児教育の色が濃くなった印象です。
70年を超える歴史のあるスズキ・メソードは故・鈴木鎮一が提唱した
「どの子も育つ 育て方ひとつ」
「才能は生まれつきではない」
「人は環境の子なり」
といった数々の理念を活かした幼児教育のひとつです。
「スズキ・メソード音楽教室」等と表記されることが多いため音楽教育のみが注目されますが、根底にあるのは
「子どもたちの生命の力を信じ、豊かな心を持った大人に育てる」
という人間教育であることは、今や以前に比べてあまり知られていないかもしれません。
鈴木鎮一が99歳でこの世を去ってからすでに20年を超え、またスズキ・メソード立ち上げに関わった指導者が少なくなる中、今こそこの教育法が見直されるべき時ではないでしょうか?
チェロの巨匠パブロ・カザルスが来日した際、スズキの子どもたちの演奏に触れ、涙を流しながら「音楽は世界を救うであろう」と言ったこと、まさにこれこそがスズキ・メソードなのです。
音楽も“ネイティブ“に

スズキ・メソードの理念のひとつに
「母語の教育」
というものがあります。
これは「日本で生まれたならば日本語を話せるようになる」という至極当たり前の理念です。
私たち日本人は学校で苦労して英語を学習しますがアメリカに生まれたのであれば幼児でさえ難なく英語を話します。
この当たり前なことが実は“能力“なのです。
乳児のうちからお母さんがたくさんの言葉をかけることで、乳児が幼児となり話せるようになった時には自然と口から母語が出てきます。日本であれば日本語、イギリスであれば英語…
ただ、周りの大人が多くの言葉を語りかけてあげなければ能力は育ちません。同じように多くを聴かせて育てるのがスズキの音楽教育です。
言葉と同じように音楽も“ネイティブ“に。そのため良い演奏をするためには幼いうちからより良い音楽を聴かせてあげることが重要なのです。
スズキ・メソードで育つ“能力“

スズキ・メソードのレッスンではこのように大きく分けて4つの“能力“を伸ばすことができます。
綺麗な花を見たら「綺麗!」と素直に感じられる心。これが“感性“です。
見たものだけではありません。聴いたものにも感性が揺さぶられる瞬間が存在しますよね。
そしてそれを心に留め自分のものとし(記憶力)ヴァイオリンやピアノといった楽器を用いて表現する能力(創造力)へと発展させていきます。
これがスズキ・メソードの教育法です。
ここでは「子ども時代に…」とありますが、大人からでも遅くはありません。生涯学習として良いきっかけとなり得るのもスズキ・メソードです。大人でもその気になればいつでもできます!
本物の音楽を教材に独自の指導法

スズキ・メソードの教本はとっつきやすいよくあるポップスではなく本格的なクラシックの名曲で構成されています。
といっても子どもたちが弾けなければ意味がありません。そこはきちんとレベルに合わせた曲構成となっています。
教本に付属している専用の音源を見学時から聴き、いざ楽器を持った時には曲は頭の中に流れている…それをなぞるだけの作業です。それほど「聴く」という能力を育むことは重要です。
種をまき芽が出る(聴くこと)
毎日の水やりによってすくすくと伸び(日々のおけいこ)
栄養を吸収して大きく育つ(先生のアドバイス)
こうして無理のないステップでいつの間にかモーツァルトやバッハの音楽を身につけることができます。これがスズキ・メソードなのです。
また、夏期学校やグランドコンサートといった行事を通して先輩の演奏を聴き「いつかはあんな曲を弾きたい!」といった目標作りもできるのが世界に拡がるスズキの強みです。
スズキ・メソードは単なる音楽指導ではなく「やってみたい!」を引き出す教育法なのです。
4つの楽器(ヴァイオリン・ピアノ・チェロ・フルート)が選べます

世界ではスズキの教育法を使ってさまざまな楽器での教育が行なわれていますが日本のスズキで習える楽器はヴァイオリン・ピアノ・チェロ・フルートの4種類です。(1部でヴィオラのレッスンを受けられる教室もあります。)
フルートは通常では中学生くらいに身体が成長してからでないと演奏できない楽器です。(長さがあるため)
それを3歳から習える楽器に進化させたのはスズキ・メソードのアイデアです。まだ曲が進まないうちには使用しないキーを省き、管をカーブさせることで手が届くようにし…3歳からの演奏を実現したのです!
こうした指導者の創造性もスズキ・メソードで育ってきたからなのです。他にも教本をより良いものにしようと日々話し合いを重ね、子どもたちの能力を伸ばすためにコンサートを企画し、スズキ・メソードが普通の音楽教室と違うところはまさにこうしたところなのです。
また、まだ楽器を持つには幼すぎる乳児の時期には0〜3歳児コースというプログラムも用意されています。
楽器を始める前に親子で参加できる0〜3歳児コース。ここではリズム遊びや俳句カルタなどを使って豊かな感性、集中力、記憶力の育成に力を入れています。
社会で活躍する卒業生
スズキ・メソードが単なる音楽教育ではないということが社会で活躍する卒業生から分かります。

最年少記録を次々と打ち立てた藤井聡太さんで有名な将棋界において現在会長を勤めておられるのはスズキのOBである佐藤康光さんです。インタビュー記事でも度々スズキでの教育に触れています。
またみなさんも目にしたことがあるのではないでしょうか?「蜜蜂と遠雷」という著書で、過酷な音楽コンクールの様子を生き生きと描写し数々の賞を受賞した恩田陸さんも本会の卒業生です。
もちろん音楽界においても優れた演奏家を数多く輩出しています。最近ではロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで優勝した宮田大さんの各地での演奏会が好評を博しています。
スズキ・メソードは必ずしも演奏家を育てるための教育法ではありません。それでもこの教育法によって世界に羽ばたく音楽家は多くいます。
また前出のように音楽界以外でもスズキで培った能力を活かし多くの先輩たちが活躍しています。
いくつもの未来が拓ける人生の入り口にぜひスズキ・メソードをお選びください!
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