リズム叩き
足型に乗ってごあいさつが上手に出来たら次に手を使って「リズム叩き」をします。
スズキの教本第1巻の1曲目「キラキラ星変奏曲」は有名なモーツァルトの楽曲ではなく、鈴木先生が子どもたちのために独自に編纂した曲。
もちろん基本のメロディラインは「キラキラ星」ですが私たちのものは以下の5つのリズムから成っています。
私はこのように呼んでいますし、所属している支部教室の他の先生方も同じです。ただ、全国で考えたら他にも独特の言い回しで教えていらっしゃる先生がおられることをお伝えしておきます。
1番初めに習う「タカタカタッタ」のリズムは実はバッハ由来(由来とか大げさ 笑)
教本でも勉強するバッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」第1楽章冒頭です。
この囲んだところ、ここがまさに「タカタカタッタ」
鈴木先生のお考えの深さに敬服します。まだスタートしたばかりの幼児さん相手でさえバッハの技法を伝えることを試みる…凄いです。
もちろん2〜3歳のお子さんに「これはバッハがね…」なんて話はしませんが大きくなったら必ず話します。
さてリズム叩きですがまずタカタカタッタからじっくり教えます。
ここがちゃんと止まらず「タカタカタタっ!」みたいになります。なので
『タカタカ、で止まれる?』
とまず分離。それから
『タッタ、のとこやってみようか』
と続けます。
大人ならなんてことないことも幼児にとっては超難問。様子を見ながらゆっくりからお稽古します。
そこがうまくいったら次に「よかった」です。
これは上にもありますように休符のところで手をおひざにトンとしてもらいます。
ただ『休みだから待っててね』なんて言って出来るものではありません。その手を何かしないと休符をすっ飛ばして「よかた」になります。
ここには弊害もあって、実際に弾く時には止まって待たなくてはならないということに繋がるまで時間がかかります。ですから私は順番通りではなく特に難しい「よかった」は最後まで弾かせません。
真ん中の「シュッポポシュッポポ」がまた大変…
ここには『きちんとハッキリ』と書いてありますが実はそんなモンではなく…とにかく正しく弾くのが難しいリズムです。
弾くことについてはのちの記事でご紹介しますので今は叩く上で気をつけることだけにしておきます。
そして残りの2つです。
この2つのリズムはどちらも同じ拍に入らないとなりません。でも子どもたちは「同じ速さ」で叩きます。
要するに6個の音と8個の音で8個の方が多いから子どもたちは叩き終わりのタイミングがズレるということです。(言葉で説明するのは難しいですがニュアンスはお分かりいただけるかと…)
これを理解してもらうために「ケーキを何人で分けるか」とかそんな絵を書いて教えますがおそらく分かっていません 笑
なのでCDを聴かせて弾いて見せたり色々試しています。
この「リズム叩き」まででもある程度の見学期間が必要です。なかなか楽器までいきませんが保護者の方には「大人の出来ることと子どもの出来ることの量」を感じていただき、忍耐強く待っていただけるととても助かります。
リズム叩きと並行していよいよ「右手のお稽古」です!
…ただし楽器はまだです、すみません…!
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